【メキシコ】4,000kmを旅する蝶々、モナルカ蝶に会いにモレリアへ(世界一周201日目)

中米・カリブ

今日はいよいよモナルカ蝶に会いに、モレリアから日帰りツアー🌟

モナルカ蝶とは、北米大陸に生息している蝶で、なんとカナダ〜メキシコ間を渡り鳥のように1ヶ月で4,000km近く旅する蝶々。

時速20km、1日で120km。

彼らの一番面白いところは、世代に渡って旅をするということ。

メキシコからカナダに行き、またこちらへ戻ってくる頃には4〜5世代目になっていると言われ、生まれた時から教わってもいないのに、リレーを継ぐように新世代は旅を続けるらしい。

どの動物の生態も遺伝子にプログラム化されているけど、親と違う航路を行くのだから変わっている。

モナルカ蝶は他の蝶よりも寿命が平均5ヶ月ほどと長生きだが、世代によって寿命は変わるらしく、最初の世代は1ヶ月ほどで死んでしまうのに対して、最後の世代(カナダで生まれた世代)は9ヶ月以上も長く生きるのだとか。

だったらみんなカナダで生まれたいよね。。

でもこれも、”長生き”というよりかは、生まれる場所によって成長のスピードが遅くなるのも理由みたい。

ゆっくり時間をかけて幼虫、サナギ、成虫になっていく。

天敵も多いモナルカ蝶。

幼虫の時から唐綿という植物を食べ、それに含まれる猛毒アルカロイドを体に蓄え、いざ敵が来た時にその毒を使うらしい。

仮に鳥がモナルカ蝶を食べたら、2秒で生き絶えるという。

こうして1匹でも天敵を殺しておくことで、他の何億もの蝶が助かることになる。

長距離を旅するモナルカ蝶は、上手く羽を広げたり閉じたりして風に乗りエネルギーをセーブするみたいだけど、カナダーアメリカ国境なんてあんなに風が強そうなところ、どうやって超えてるんだろう。

五大湖の上も超えていくらしい。

そんな謎だらけのモナルカ蝶。

実は彼らのその不思議な生態が明らかになったのはつい1970年代のことで、それまでは各国で現地特有の蝶だと思われていたんだって。

まぁまさか蝶々が北米大陸を縦断するだなんてね…

そして彼ら、見事に立春と立秋の日に一斉に旅立ち姿を消すんだって。

生き物ってすごい。

やっぱり月とか太陽の位置がすべて関係していると思うと、自然って素晴らしい。

モナルカ蝶の変わったところはまだまだあるけど、とりあえず最初耳にした時からこの生き物には会いに行かなきゃいけない!と決心。

久々にこんなにわくわくしたかも。

会うのが楽しみすぎる。

ツアーは8:30出発と聞いていたので、ピックアップは8:00〜8:30くらいだろうとよんで、8:00くらいに宿のフロントでスタンバイ。

メキシコは基本的に時間にルーズだと心に余裕を持っていたつもりだったけど、さすがに8:45になったときはツアー会社にメールした。

今日ツアーに参加できず1日潰すなんて嫌だ…

するとツアー側から電話があり、9:00に来てくれるとのこと。

おっけー、でもそうゆうことは早めに言ってほしいな〜。

まぁとりあえず安心。

そして9:15、また電話が来る。

「他の客が準備遅れて時間押してるみたい!あとちょっとだから〜!」

と、結局9:50に来た。

嘘でしょ、、1時間以上もロス。

ツアー会社の人から、ピックアップにくるドライバーは英語話せないって言われてたけど、他のメンバーが英語話せたから安心した。

シリア人の年配夫婦と、バハ(カリフォルニア半島)に住んでるメキシカン女子2人、グアダラハラ在住のメキシカン女性2人。

過半数が年配の旅行者。

旅の話などに花を咲かせながら乗車すること約3時間、保護区の入り口に到着。

車を降りるとすんごい数の物売りと子供が寄ってくる…

というか降りる前から子供に囲まれてびっくり…

どの国にも物乞いっているけど、ここは今までで一番不快だった。

子供たちがガチで「マネー!マネー!」だけひたすら言ってくる。

ずっと。

レストランとかで席ついてても「マネー」ってずっと隣でぶつぶつ言ってくる。

断っても「金」としか言わない。

裕福でないのはわかるけど、これはちょっと。

麓のお土産エリアからトレイルが続いていて、最初はしばらく階段が続く。

若者には全く関係ないけど、なにせ我々のグループは過半数が年配。

彼らのペースに合わせないといけないので、わたしとメキシコ女子2人は「あ〜〜〜早く行きたい〜〜〜待てないよ〜〜〜〜マリポーサーーー(蝶々)」と言い続ける。

晴れた瞬間にのみ飛び立つと言われているモナルカ蝶。

彼らが美しく羽ばたく姿を見れるのは晴れ間が出る瞬間のみ。

曇りぎみの今日は、貴重な晴れ間が覗くたびに「あ〜〜〜絶対今蝶々飛んでる〜〜〜〜!早く行こうよ〜〜〜天候悪化して見れなかったらどうしよう( ; ; )」と騒ぐチーム20代。

早起きしたのに1時間も見れないなんて嫌だ…。

ちなみに年配の観光客も多いこのエリア、ちゃんとお馬さんもスタンバイしてます。

一人心臓の悪いおばあちゃんがいて、階段登り切るのは難しいってことで乗馬頼んでました。

歩いている限りは全然何万頭もの蝶々なんている気配ないんだけど、途中怪我している蝶々を発見。

どうやら人間に踏まれて羽が壊れ、足一本がなくなっていた。

動物大好きなわたしとメキシコ人のクリスティーナちゃんは

「うわああああ〜踏まれたの?!かわいそう( ; ; )」

と、そっと手に取り仲間の元に連れて行くことに。

きっともう飛べないけど、最後に仲間に会いたいだろうと思って、そっと運ぶ。

でも後から知ったけど、保護対象のモナルカ蝶はたとえ死骸であっても触ってはいけないことになっているみたいです。

ごめんなさい。

途中何頭も怪我している子(踏まれて羽がちぎれている子もいた)を見て切なかった。

体力が尽きて死んでしまった子の方が圧倒的に多いだろうけど、でもお邪魔している人間のせいで死んでしまうなんて。

そしてようやくゴール地点に近づくと、数匹の蝶々が現れ始め、クリスティーナに「あっち見て!!!」と指差された方向を見ると…

すごい!!!!!!

なんだあれ!!!!!!!

うわああ〜〜〜〜〜

めっちゃいる〜〜〜〜〜〜

頭上も全部蝶の乱舞!

平和すぎる…

この世の物とは思えない…

足元を見ると、思わず踏んでしまうほどの力尽きた蝶たちが歩いている。

生命の儚さの象徴を目の当たりにして、胸が痛い。

蝶が群がるのはモミの木。

モナルカは越冬するのに必ずモミの木で寝るそう。

寒く酸素の低い高地を移動し続けるから、酸素の多いモミに留まるのだとか。

木の手前にロープが張られていて、人間は立ち入られないようになっている。

でもプロのカメラマンや特別に許可を得た人は間近まで行けるみたいで(帰りに会ったカメラマンが、間近で撮った美しい動画を見せてくれた)、多くの蝶が踏み殺されているのも事実。

木から遠く離れたロープの手前でさえ、たくさんの蝶がいる。

むしろ全く警戒心のないモナルカは、頭や体、足元にたくさん留まってくる。

人間の体温があたたかいのもあり、全く逃げようとしないから、注意しないと危うく踏んでしまいそうになる。

地球温暖化や森林の伐採、北米のメガファームによる殺虫剤の使用などで、どんどん生態系が破壊されている。

モナルカ蝶について研究が始まったのも70年代だから、これからどう彼らの生息地を守っていくことができるだろうか。

ビューポイント周辺では、大きな声を出すのも禁止されている。

でも子供は当たり前にキャーキャー騒ぐし、触ってはいけない蝶々にどんどん触ったり木の棒でつついたり。

もう少し規制を強めてもいいような。

ここでの滞在はわずか30〜40分ほど。

こんなところずっといれるのにな。

ツアーは嫌いだけど、でも個人で来るには(来たことがない限り)かなり大変みたい。

一応麓にホテルもあったから、多分よくある7日間ツアー(7日間もどこを回るのかは謎だけど、検索するとよく出てくる)の客はここに泊まるんだろうな。

帰りに麓のレストランで遅めのお昼(って言っても16時)を取ってツアー終了。

この時に発覚したけど、わたしはツアー代800ペソ払ったのに対して、他のみんなは650ペソしか払っていないみたい。

どうやらわたしが連絡を取っていたMMG というツアー会社はただのエージェントで、そこに手数料150ペソ取られていたっていう訳。

でもネットで検索したらここが一番安い&評価が良かったからそうしたんだけど。

他のみんなはホテルに直接ツアーを紹介してもらったらしい。

まぁ仕方ないね。

メキシコと言えば絶対チップを(サービスが悪くても)払わなくてはいけないんだけど、ドライバーのおじちゃんは(同情したのか)チップ払おうとする前に「じゃあね〜!」って去ってしまった。

トレッキング中のガイドに50ペソ払ったけど(みんなそのくらい払ってた)考えてみれば一緒にいたのはわずか2時間ちょっとだから少なめでよかったな。

チップ、未だに相場がわからん。

そして地味に出費が痛い。

モナルカ蝶の素晴らしさ、写真じゃ伝わらないな。

いいバズーカレンズでも持っていない限り厳しいけど、世界中で絶対言って欲しい場所の一つかも。

特に生き物に興味がある人はぜひ。

おすすめです。

(動画いっぱい撮ったのに、うまくアップ出来なくて伝わらない😓)

本日の出費

合計:MX$1,203 (¥7,210)

  • ツアー代:MX$800
  • チップ:MX$50
  • 入場料:MX$50
  • 食費:MX$48
  • 宿2泊分:MX$255
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