今日から2泊3日で、ワイナポトシ(6,088m)に登ってきます!
朝8:30にオフィスに行ったらまだ閉じていたので、暫く待っているとオバプロに出てきそうな巨体のインディヘナおばちゃん登場。
シュウヤ君と「え、まじでこの人?wてかこの人がガイド?w」とニヤニヤしながら付いていく。
そのまま近くにあるレンタルギアのオフィスに行き、各ギアのサイズチェック。
ジャケット類はなかなかダサかった。
そして手袋とかバラクラバ洗ってないから臭いw
それからタクシーで、送迎用のバンが待っている場所まで移動。
バンのおじちゃんがとても素敵な人で、ブーツとかも履いていたから「きっとこの人がガイドだね!当たりじゃ〜ん♪」と2人ともテンション上がってた。
さっきまで居たおばちゃんは、お昼の食材等を買いに行ってバンに積んだらお別れ。
あの人はやっぱりガイドじゃなかったのかw
全身チョリータファッション&エプロンだしなw
車を走らせて暫くすると、ワイナポトシが見えてきた〜❤️
かっこよすぎ!!!
いい天気で良く見える〜。
本当にあれに登るのかって思うと信じられないけど。
初日はベースキャンプに行って、近くの氷壁でピッケルとアイゼンの練習して終わり。
そうそう。
ベースキャンプに付いて荷物を部屋に運んでいると、小屋のスタッフっぽいおっちゃんに声を掛けられる。
「俺が明日から一緒に山頂に行くガイドだ」
…え?w
信じたくなくて2度聞いたw
え〜〜〜あの素敵なドライバーのおっちゃんじゃないのか〜。
しかもこの人見るからに厳しそうだし。
歩くのめっちゃ速そうw
彼の名前はテオ。
ん、テオ?
この名前に2人ともピンときた。
「テオって、色んな旅人が『めっちゃ厳しくて喧嘩しまくって最悪だった』ってブログに書いてた人じゃね?w」
これはもうネタでしかない。
ああ、最高のガイドのはずが一気に絶望w
これは頑張って仲良くなるしかないw
顔が怖いから「どうやったら笑ってくれるかな〜」って行ったら、シュウヤ君いわく「顔が胡散臭すぎる。多分女と酒の話したら喜ぶぞこいつ」w
まじかw
でも結果的に、一番経験があって頼りになるガイドだったし、仲良くなったら最高に楽しかった。
特に女子には優しいし(笑)
要はガイドとのコミュニケーションですね、はい。
ティータイムの後に、早速ギアを合わせて氷壁の方まで。
歩いて40分くらい。
なんか、みんなブログで「本番は垂直に近い氷壁が!」みたいな事言ってるけど、本番は氷壁なんてありませんでした。
初日のこの練習のみ。つまり遊びだけ。
みんな書き方がややこしいのか、本当にアタックの時に登ったのかは謎。
もちろんピッケル使うところもあるし、コンディションによっては氷壁登らなきゃいけないこともあるだろうけど、我々は一回もピッケル使わなかった。
体を支えるのみでした。
初日は19:00に消灯。
翌日は7:00起きだから、まだ寝なくていいんだけど、アタックの日が18:00就寝(0:00起床)なのでちょっとでも体を慣らすため。
ベッドの上に寝袋で寝るので、全然寒くなかったです。
ちゃんと着込んでたら。
とは言っても、みんなの寝息と慣れない環境のせいで体にストレスがたまって4〜5時間くらいしか寝れませんでしたw
めっちゃ静かで落ち着ける場所じゃないと寝れないんだよね、私。
2日目は5,300m地点のCampo Altoまで。
ここよりも100m程低いところに別のキャンプサイトもあるんだけど、絶対こっちの方がいい。
単に頂上に近いってだけでなくて、この2箇所の間が急な崖なので、アタックのしょっぱなからこの崖を登るのはキツイと思う。
無駄に体力消耗するだけ。
でもあとはガイドの判断なのか、上の方のキャンプサイトに泊まったのは我々2人と、1泊2日コースで来ていたフランス人の男性のみだった。
わざわざ下に泊まるメリットがよくわからないけど、大半は下の方に泊まっていたみたい。
設備がいいとかかもしれないけど、テオがここまで連れてきてくれてよかった〜。
フランス人の人は特に、高山病で全く食欲がなく、何も口にしてなかったけど、わたしは驚くほどにピンピンしていて普通に食事してた(笑)
S君もちょっと体調崩し気味だったから、やっぱり女子の方が高山には強いんだなって思った。
前日に引き続き今日も2時間しか寝れなかったけど、寝てないせいもあって?
全く高山病の症状なし。というか普段と全く体調が変わらない。
これは登れる気しかしない!!!!
でもシュウヤ君は結構体調崩してて、「俺今日もつかな〜」と心配していた。
フランス人の人も体調万全ではなかったので、それぞれのガイド2人+我々3人で行く事にした。
昨日もそうだったけど、テオ、物凄くゆっくり歩いてくれた。
むしろ、ゆっくりすぎるくらい。
どのブログでも「お前は遅すぎるから無理だ、帰るぞ」って言われたとか、ザイルで引っ張られながら歩いたとか、必死に呼吸したって書いてあったけど、ペースが早いどころか息切れを一回もしなかった。
本当に、びっくりするくらい。
スタートから、頂上まで。一回も息切れなし。
地上と同じように、常にゆっくり鼻呼吸。
登る前は「アタックの日は常に息ゼーゼーさせながら死ぬ気で登るんだろうな」って覚悟してたんだけど。体調があまりに良すぎる。
シュウヤ君と麓に戻ってからも話してたけど、変な話、ラパスの町の方がよっぽど息切れしてたよねってw
「ミルトン(ホテル)の階段が一番しんどいよね」って言ってた(笑)
本当にゆっくりだったから、13:00に出発して「このペースで本当に間に合うの…?」って思ってたけど、山頂には一番乗りでした。
これもテオの力なのか…
山頂まで行く時の写真はないけど(ザイルで繋がれてるから写真撮ってる場合じゃない)、月と流星のある満点の星空、そして月明かりに照らされた雪景色の中の登山は最高だった。
ひたすら一歩一歩、黙々と雪を踏みしめて行く。
ザイルで繋がれているのもあってか、宇宙探査みたいだった…
地球じゃないみたい…
月も満月に近かったので、ヘッドライト使わなくていいくらい明るかった。
そして雪に覆われた山肌は、月明かりに照らされてキラキラとイルミネーションのように輝いている。
スワロフスキーの上歩いてるみたい。めっちゃ綺麗。
そして、南の方にはキラキラと輝くラパスの夜景が。
何もない雪山と、人間の作った光。
不思議だった。
もう、景色が素晴らしすぎて全く疲れなかった。
ずっと景色を眺めながら歩いた。
急な斜面を2回ほど登ると、後は稜線に登るのみ。
「あれ、もう稜線なんだ」と思った。
稜線に出ると、聞いていた通り足場は肩幅ほどしかなかった。
でも頂上はすぐそこ。全く怖くなかった。
こんな立派な稜線を歩けるなんて。
一歩一歩、みんな慎重に足を進めていく。
頂上まであと少し。
そして稜線を登り切ったら、東の空は明るくなり始めていた。
ベストタイミング。
360度、どこを見ても立派な稜線と雲海が続く。
さすが6,000m級になると、雲海が低い。曇って、あんなに下にあるんだ。
もっとゆっくり朝日を堪能したいところだけど、他のトレッカーが続々とやってくるので、場所を譲るという意味でささっと下山する。
混んでなかったらもっと居たかったな。でも朝日が昇ってからは帰路が危険だから、先を急がないといけないのも事実。
辺りが明るくなって、さっきまで見えていなかった景色が一気に見える。
稜線がすごい…
本当にこんなところ登ってきたんだ…
天気にも恵まれ、ワイナポトシの影も見事に見えました。
すごい。
そして、もちろん稜線なのですれ違いも大変。
こっちの方がよっぽどデスロード感あるな。
何より感動したのが、雪の美しさ。
太陽が登ったら、大きな氷や雪の結晶がダイアモンドのように一斉にキラキラと光り出す。
写真じゃ撮れなかったけど、本当に、一面スワロフスキーを散りばめたような、宝石の絨毯。
雪が光るのは何度も見ているけど、ここまで標高が高いと、常に雪が溶けたり凍ったりして大きな結晶が出来やすいからなのか、光り方が違った。
登りは5時間ほどかかったけど、帰りは1時間半ほど。
本当はもっとゆっくり景色を楽しみながら降りたかったけど、テオが早く帰りたいのか、急ぐように煽られた(笑)
彼、明日からまた登るみたいですw
週3くらいで頂上行くらしいw
みんな割とヘトヘトだったけど、わたしは降りても元気いっぱいで「お腹へったー!」って言ってごはん食べてました。
アタックの時もお腹が減ってしんどかった。
みんな「高山病で食欲が全く出ない」って言ってたけど、 わたしは食欲が全く落ちなかったせいで、お腹が減って力が出なくて大変だった(笑)
でも前夜も夕食スープしか飲んでないのに、朝ごはんなしで6時間以上歩くのは普通だったら無理だよね。
エネルギーになるもの取ってないんだもん。
下っている時、向かいには6,438mのイリマニ山が。
テオが「お前は体力あるから、このままイリマニ登れ!標高が上がるだけで、スキルはほぼ変わらないぞ!」って。
その後も、南の方に見えたボリビア最高峰のサハマ(6,542m)の事も教えてくれた。
この時は「いや〜さすがに今からはいいわ」って言ったけど、これをきっかけにサハマ登頂にチャレンジする事になる(笑)
ワイナポトシ、相当な覚悟で挑んだ割にあっさりだったので、何か物足りなくなってしまったw
シーズンじゃないからダメ元でツアー会社を何箇所か回ってみたら「イリマニ?サハマもやってるけど」って所があったので。
本当はこのままウユニ行くつもりだったんだけどな〜。
ということで、初めての6,000m峰は、天候・ガイド・体調共に恵まれたのもあり、難なくクリア出来ました。
すれ違った日本人で、ポーターも頼んでてもヘトヘトで歩いているカップルを見たけど(登頂失敗)、登山初心者でかつ、高山病の症状がある人はもちろん登頂出来ないと思う。
今日登った人たちは、ほぼみんな登頂出来ていたと思う。
登頂率は、天候もあるけど、やっぱり経験とか体調が一番重要なんじゃないかな。
そして帰ったらステーキ屋さんでワインとステーキ堪能しました❤️
やっとお酒解禁です❤️
翌日、もともと帰国予定だったシュウヤ君が、急いで買ったフライトがまさかの翌3:30発だったので、最後の晩餐ってことでケンちゃん。
2人ともお刺身定食食べました。
あと、ビールと豚キムチ。
フィッツロイで会ってから、なんだかんだ2週間近く一緒に旅した兄さん。
フィッツロイで会った時は、わたしが彼氏と別れた直後で精神的に限界だったから、兄さんに会えて本当によかった。
一気に元気出たし、救われた。
久々の1人旅再開でちょっと(っていうかかなり)寂しいけど、気を取り直して楽しもう。
またどこかで会えますように!
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